三遊亭 司の「日日是遊有」

第四十五回「池上本門寺の御会式」

季節季節を区切っていくものは、やはり古くからある地元の行事がしっくりくる。

わたしの住む大田区の小さな街が年に一度の大賑わいを見せるのが、池上にある長栄山本門寺の御会式。日蓮上人のご命日。

ご命日と言いながら、万灯、纏、団扇太鼓を手にした講中が続き、ドンツクドンドンと音を響かせる。

10月12日の御会式が過ぎると、大田区の秋はぐっと深まってゆく。
季節はちゃあんと知っている。

 

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カテゴリ三遊亭司の「日日是遊有」 | 2015. 10. 01. 09:13 |

第四十四回「扇子供養と圓朝忌」

扇子一本舌先三寸。われわれ落語家を指した言葉だが、その舌先三寸の商売にありながら、落語中興の祖三遊亭圓朝は無舌居士という法名を与えられた。実に深い名前だ。

落語界に留まらず、文学、演劇、政治にまで及んだ大圓朝は、谷中全生庵に静かに眠っている。

その全生庵で御命日の八月十一日圓朝忌とともに行われるのが、舌先とともに大切な道具、扇子供養。

夏の暑さの中、師の無舌の境地に浅はかな思いを巡らす。

 

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カテゴリ三遊亭司の「日日是遊有」 | 2015. 09. 01. 11:27 |

第四十三回「夏の寄合」

七月の三十一日は毎年恒例落語協会の夏の寄合。修業中の前座から色物さん、真打までゾロッと揃いの浴衣で勢揃いします。

わたしが落語家になったころは、成田山新勝寺にお詣り。その後、深川別院に移り、ここ数年は浅草の観音さま。

今年は狸柄の浴衣。万匹狸。
たぬきは「他抜き」に通じる、先代小さん師匠がお好きだった吉兆柄です。

その昔は江の島参詣や大山詣りもあったとのこと。
まぁ、オトナの遠足の一日です。

 

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カテゴリ三遊亭司の「日日是遊有」 | 2015. 08. 03. 14:49 |

第四十二回「茅の輪くぐりと夏越の祓」

多くの日本人は実に細やかに、無意識のうちに信心や信仰をもちあわせている、それは八百万の神たちと隣り合わせに暮らしていると言ってもいいかもしれない。

先日は夏越の祓。この半年で知らず知らずに身につけたものを祓い清め、夏を、半年を迎えようというわけだ。

日常のひとこまで茅の輪くぐりをするひとの姿などを目にすると、やはり、神様を身近な存在として感じてしまう。その姿はひとの優しさや想いかもしれない。

 

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カテゴリ三遊亭司の「日日是遊有」 | 2015. 07. 03. 15:29 |

第四十一回「雪駄の裏は?」

高座には様々な目がある。
客席から、舞台袖から、モニターから、と様々な目と耳が。

舞台袖から高座を聴くと、なるほど、と膝を叩いたり、やられたっ、と唇を噛んだり、ん?と疑問に思ったり。
モニターじゃ気づかないことに、舞台袖から見ていると気がつくこともある。

雪駄の裏は皮なので、存外煩い。
そして、舞台袖の音は、案外聞こえる。
そこで楽屋履きの雪駄の裏はフェルト。
これで、そぉっと、舞台袖に潜むのだ。

 

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カテゴリ三遊亭司の「日日是遊有」 | 2015. 06. 03. 17:57 |
三遊亭 司のプロフィール
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