第五十七回「秋の名作を食す」

鷹狩りの際に口にした「黒く艶やかなる魚」に、殿様が恋し焦がれるのが、秋の名作「目黒の秋刀魚」。なるほど、目黒の先には鷹番という地名も残る。

下魚とされて、間違っても殿のお膳に上がることなどなかった秋刀魚。はじめて秋刀魚を食すという、落語の可笑しみのなかにも、士農工商の身分の違いが色濃く残る。

それにしても、秋空の下、炭火で焼いた秋刀魚を食す。家来のひとりが言うように、なるほど「天下の美味」であろう。

 

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        カテゴリ三遊亭司の「日日是遊有」 | 2016. 10. 05. 07:58 |